切り文字サインの素材としても人気の高いABS樹脂ですが、あまり聞きなれない素材名なので「結局どんな素材なの?」と疑問に思われている方も多いかと思います。実は、切り文字サイン以外にも、自動車や家電、日用品にも幅広く使われているすごい素材なのです。

この記事ではABS樹脂とはどんな素材なのか?について解説します。

ABS樹脂とは?何の略?

ABS文字のイメージ

ABSとは、「アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン」の頭文字をとったもので、3つの異なる成分を組み合わせた合成樹脂(プラスチック)です。

  • A(アクリロニトリル):耐薬品性と硬さを向上させる
  • B(ブタジエン):耐衝撃性を向上させる
  • S(スチレン):加工のしやすさと光沢を付与

このように、配合されている成分にはそれぞれ、素材の使い勝手をよくするための働きがあり、この3つの成分の配合により、強度・加工のしやすさ・見た目の美しさを兼ね備えたABS樹脂が生まれます。

加工がしやすく、幅広い塗装にも適しているため、店舗や施設の看板に採用されているケースもとても多い、人気の素材です。

ABSは高性能のプラスチック

ABSは、「エンジニアリングプラスチック」に分類されるプラスチックの一種で、プラスチックという大きな分類の中の1つの種類です。一般的なプラスチックに比べて強度と耐熱性に優れている、高性能なプラスチックです。

一般的なプラスチックと比べて耐熱温度が高く、外部からの衝撃に強く、加工性が高いという特長があり、成分を追加したり変更することによって用途に合わせたさまざまな特性を追加することができます。

ABS樹脂のデメリット

ABS樹脂は一見万能なようにも思いますが、実はデメリットもあります。

  • 紫外線に弱く耐候性が低い
  • 有機溶剤に弱い
  • 可燃性がある

ABSのうちのB(ブタジエン)は、紫外線の影響を受けやすく、直射日光のあたる場所では劣化したり変形したりする可能性があります。そのため、屋外サインで使われる場合にはブタジエンを他の紫外線に強い成分に変更した「耐候性改良グレード」の素材が使われます。

また、有機溶剤に弱かったり、可燃性がある点がデメリットとして挙げられます。

ABS樹脂・アクリル樹脂・ポリカーボネート樹脂の違い

看板に使われることのある樹脂素材について比較してみました。

素材ABSアクリルポリカーボネート
透明性(光線透過率)不透明(0%)ガラスよりも透明(96%)やや青みあり(86%)
耐衝撃性中程度低い高い
耐候性紫外線に弱いかなり高い高い
耐熱性80-100℃80-100℃120-130℃
可燃性燃える燃える燃えない
加工性かなり高い高いやや難しい
重量軽い軽いやや重い
見た目光沢あり光沢・透明感ありややマット
価格帯安い中程度やや高い
よく使われる看板立体文字プレートサイン、切り文字耐衝撃性を要する看板

ABS

ABS文字のイメージ

ABSは紫外線に弱いというデメリットがある反面、加工性やコストパフォーマンスの高さが人気で、直射日光の当たりにくい場所に設置する立体文字看板などで大人気の素材です。

アクリル

アクリルのレーザーでのカット部分

アクリルは耐候性も高く、見た目も高級感・透明感があり屋内外問わずサインプレートや切り文字など様々な種類の看板に採用されています。ライトビコーでも力を入れている素材です。

ポリカーボネート

ポリカーボネートは、アクリルの30倍、ガラスの200倍ほどの耐衝撃性がありますが、やや高価で加工性が他の素材に比べて低いため、一般的な店舗看板などではあまり採用されていません。

ABS樹脂の用途|よく使われている場所

ABS樹脂は、その価格の安さと加工性の高さ、見た目の良さから汎用性が高く、さまざまな分野で採用されています。

  • 自動車のバンパーや内装部品
  • 家電製品の外装(冷蔵庫や洗濯機など)
  • LEGOブロックなどのおもちゃ
  • プリンターやOA機器の筐体
  • 店舗サイン、立体文字

ABS樹脂の看板が向いているケース

次のようなケースでは、ABS樹脂を使用するのに適しています。

  • 看板の設置場所が屋内または屋根付きの屋外
  • 文字やロゴを立体的にしたい
  • コストを抑えて製作したい
  • 軽量な素材で作る必要がある
  • 表面にツヤや光沢が欲しい
  • 印刷や塗装をしたい

紫外線に晒される場所での活用を検討されている場合は、耐候性改良グレードのものを使うか、別素材での製作を検討する方がよいでしょう。屋外に設置する看板でABSを検討されている場合は、一度ライトビコーにご相談ください。

以下の場合、ABS樹脂の使用は適していません。
・屋根のない屋外に常設される
・透明性が欲しい
・100℃以上の高温になる

ABSは加工の自由度とコストパフォーマンスの高い優れた素材ですが、使用する場所によっては劣化しやすくなってしまう場合がありますので注意が必要です。

高品質・低コストの看板ならABS樹脂がおすすめ

屋内用サインや短期イベント看板、立体ロゴなど、「見た目」と「コスト」のバランスを重視するならABS樹脂が断然おすすめです。ライトビコーでは、豊富な加工ノウハウと高品質な材料を用い、ABSの特性を最大限に活かした看板製作を行っています。

「予算は限られているけど、安っぽく見せたくない」といったお悩みこそ、私たちにご相談ください。

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