街中で見かける、立体文字看板(立体的に文字が飛び出している看板)は、視認性の向上や高級感の演出のために非常に効果的な手法です。
しかし、立体文字看板とひとくくりで言っても、使われている素材は金属なのかアクリルなのかカルプなのか、、多岐にわたるため結局どれを選べばいいのか迷ってしまう方も多いと思います。
そこでこの記事では、立体文字看板に使われる素材ごとの特徴やメリット・デメリットをまとめて紹介します!
立体文字看板とは?箱文字看板と切文字看板の違い
立体文字看板は、大きく箱文字看板と切文字看板に分けられます。
文字やロゴが飛び出して立体に見えるという点では、箱文字看板と切文字看板は同じように思えますが、まずはこの2つの違いについて解説します。
箱文字看板とは?
箱文字看板とは、主に金属を使って作られる看板で、金属の板を切ったり曲げたりして立体をつくり、文字の中は空洞になっている看板です。別名「チャンネル文字」とも呼ばれています。

文字の厚みを自由に製作することができるため、存在感を出すことができます。
内部が空洞になっているため、文字の内部にLEDを埋め込むなどのカスタムが可能になります。
切文字看板とは?
切文字看板とは、素材を文字やロゴの形に切り抜いた看板で、アルミ複合板・カルプ・アクリルなど幅広い素材が使われます。

素材の厚みがそのまま切文字看板の厚みとなるため、厚みの自由度はある程度制限されます。
文字の内部が空洞ではないので、照明をつける場合にはスポットライトなどを活用することになります。
立体文字看板の種類 | 箱文字看板 | 切文字看板 |
---|---|---|
よく使われる素材 | ・金属 └ステンレス └亜鉛 | ・カルプ ・アクリル ・ABS樹脂 ・アルミ複合板 |
看板の厚み | ある程度自由 | 素材の厚み |
照明方式 | ・フロントライト ・バックライト ・バックフロント ・サイドライト ・スポットライト | ・フロントライト※ ・バックライト ・サイドライト※ ・スポットライト |
※アクリルを使った切文字の場合、照明方法はフロントライトやサイドライトの採用が可能です。詳しくはLED銘板の商品ページをご覧ください。
箱文字看板で使われる素材の特徴
それでは、箱文字看板に使われる素材の特徴やメリット・デメリットを解説していきます。
【箱文字】金属-ステンレスの特徴
・金属素材の中でも特に錆びに強く耐久性が高い
・高級感のある鏡面仕上げやヘアライン仕上げなどバリエーションが豊富
・屋外での長期間の使用に適している
ステンレスは金属の中でも特に錆びに強く、長期間屋外の風に晒されていても美しさを保ってくれます。
また、鏡面・ヘアライン・ゴールド・山型など商品のバリエーションも豊富にあるため、あなたのイメージに近い立体文字看板を製作することができ、ステンレスならではの高級感を演出することができます。



一方で、素材や加工費が高くなり、重量があるため施工時に下地補強や設置技術が必要になります。初期コストは高くなりますが、将来的なメンテナンスや取り換えのコストがかかりにくいこともあり人気の商品です。
【箱文字】金属-亜鉛メッキの特徴
・コストパフォーマンスが高い
・軽量で施工がしやすい
・塗装のバリエーションが豊富
鋼板に亜鉛メッキ処理をした素材で、ステンレスに比べて安価に製作することができます。
一方で、素地のままでは腐食する素材ですので、腐食防止の塗装を施します。この際、塗装の自由度が高いので豊富なカラーバリエーションで対応することができます。

金属の高級感を持たせつつ、豊富なカラーバリエーションで安価に製作したい方におすすめの商品です。
以上、箱文字に使われる素材のメリット・デメリットをまとめた表がこちらです。
箱文字素材の比較項目 | ステンレス | 亜鉛メッキ |
---|---|---|
耐久性 | ◎非常に高い | 〇塗装メンテが必要 |
見た目 | ◎高級感あり | 〇塗装の自由度が高い |
価格 | △高価 | ◎安価 |
メンテナンス | ◎ほぼ不要 | △定期的な塗装を推奨 |
屋外使用 | ◎長期間OK | 〇メンテナンス次第 |
切文字に使われる素材の特徴
次に、箱文字看板に使われる素材の特徴やメリット・デメリットを解説していきます。
【切文字】カルプ文字(発泡ウレタン)
・軽量で施工も簡単(両面テープでもOK)
・コストパフォーマンスが高い
・厚みがあり、造形の自由度が高い
・アルミ複合板との組み合わせで耐久力アップ
カルプは発泡ウレタンがベースになっているため、軽量で造形の自由度が高い素材です。
平面的な文字だけでなく、丸みを帯びた文字を製作することもでき、遊び心のある看板を製作することもできます。もともと厚みのある素材ですが、2段に重ねることでさらに厚みを出して立体感を演出することもできます。


一方で、素材が柔らかいので万が一何かと衝突した場合には傷や凹みができる可能性があります。
▶カルプ文字看板とは?軽くて取り付けも簡単!おしゃれで屋外OKの立体文字看板
【切文字】アクリル文字
・透明感のある美しい仕上がり
・カットの精度が高く、細かいデザインが可能
・屋外使用でも腐食しない
アクリル文字は、透明感のある切文字を製作することができます。専用のNCルーターで成形しますので、切り口がとてもなめらかでとても綺麗なため人気の看板です。
アクリル自体に色が付いたカラーアクリルを使用することも、透明なアクリルに吹き付け塗装をすることで着色することもでき、ご希望に合わせてお好みの雰囲気で製作できます。
両面テープで取り付けることも、ピン立てをしてより立体感を出すことも可能です。
一方で、強い衝撃を受けると割れてしまう可能性もありますので注意が必要です。
また、アクリルは光を通す素材なので、下地をつけてフロントライトやサイドライトの照明方式を採用することが可能です。


▶アクリルを使ったおしゃれな看板デザイン特集|ライトビコーの高品質アクリルサイン一覧
【切文字】ABS樹脂
・曲面加工がしやすく立体感がでる
・塗装やメッキなどの処理の幅が広い
・軽量ながら曲がりや折れに強い
ABS文字は、樹脂をNCルータや3Dでカットして、メッキで加工した文字です。
軽量ながら曲がりや折れにも強く、ガラス面などにも取り付けることができます。
塗装やメッキの幅が広いので、クローム・真鍮古美色・クリアブルー・ソフトニッケル・ブラックニッケル・ニッケルHL・銅ブロンズ・本金・クリアアクリル・黒皮風・メタリック・鉄さび塗装・ガラスクリア・古美色、、などなどお好みの雰囲気を演出することが可能です。


一方で、熱や紫外線に弱い一面がありますので、直射日光の当たる場所は避けたり、塗装処理を施す必要があります。ピロティや半屋外などの直射日光の当たらない場所では問題なく設置可能です。
▶ABS樹脂とは?プラスチックやポリカーボネートとの違いを徹底解説!
【切文字】アルミ複合板
・軽量なのに高い剛性がありたわみにくい
・耐候性抜群で屋外でも腐食しない
・比較的低コストで製作可能
アルミ複合板は、軽量で加工がしやすい素材にも関わらず剛性が高く、耐候性にも優れているので屋外で使用しても腐食の心配がありません。
NCルータで加工するため形状の自由度が高く、オリジナルの複雑なロゴやイラストでも対応可能です。


一方で、アルミ複合板自体の厚みがそこまでないため極端な立体感は出しづらく、またアクリルや金属にくらべて高級感のあるツヤや重厚感は感じにくくなります。ポップなイメージの看板や案内板におすすめです。
以上、切文字に使われる素材のメリット・デメリットをまとめた表がこちらです。
切文字の素材 | メリット | デメリット |
---|---|---|
カルプ | ・軽量で施工しやすい ・コストパフォーマンスが高い ・厚みがあり立体感が出せる | ・耐候性にやや劣る ・長期間の屋外使用でやや劣化 |
アクリル | ・高級感・透明感が出る ・カットの精度が高い ・耐候性が高い | ・衝撃で割れやすい ・厚み次第では高価になる |
ABS樹脂 | ・加工しやすく立体感が出る ・塗装処理の幅が広い ・軽量で曲がりや折れに強い | ・紫外線に弱い ・高温下で変形の可能性あり |
アルミ複合板 | ・軽量で丈夫 ・耐候性、耐久性が高い ・比較的安価 | ・立体感が出しづらい ・高級感にやや欠ける |
立体文字は素材選びで印象が変わります
同じデザインでも、どんな素材を選ぶかで看板の印象や耐久性、コストは大きく変わってきます。立体文字に使われる素材にはそれぞれの魅力があり、目的や設置場所によってベストな選択は異なります。だからこそ、「どれがいいのか分からない…」という方は、ぜひライトビコーにご相談ください。
デザインのイメージが固まっていなくても大丈夫です。「こんな感じにしたい」「ここに設置したい」といったざっくりしたお話からでも、あなたの想いにぴったりのご提案をさせていただきます。
まずは一度、お問い合わせフォームやお電話からご連絡ください。あなたの看板づくり、一緒に考えていきましょう!